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米・雑穀専門店 こくまん

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COLUMN 06 — お米の豆知識

お米の話

米の業界新聞、商経アドバイスから生まれた、お米にまつわる豆知識を全16項目でご紹介します。知っているようで知らないお米の奥深い世界をご堪能ください。

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コメは栄養素の固まりであり、主成分のデンプンは体内で有効に活用されエネルギーの源となる

タンパク質、ビタミンの特性も高く、無機成分も豊富。胚芽にはビタミンEも含まれるが、これは玄米表層の下にあるヌカの部分に多く含まれている。栄養素が豊富な玄米をそのまま食べても硬い表皮が消化・吸収を妨げるので、コメの栄養素を効果的に摂取するには、分搗き米が一番適しているといえる。

玄米を少し焦げる程度に煎り、適量の水と塩で煮て薄目の重湯を作り、玄米スープとして食べる方法がある。体力回復や糖尿病で、のどの乾きが激しい人に効果があるとされ、スープとして消耗性疾患・血行促進・体質改善に利用される例もある。コメの評価は通常、白米の食味で行われるが、栄養価を基準にすれば、食味は低下するが搗精を緩やかにする点で、糠層を残した分搗き米に軍配が上がる。分搗き米は保存性が劣るので、常に専門店で搗いてもらう必要がある。うまさを取るか栄養価を取るか、コメをどのような食品として位置づけるかによって受け止め方も異なってくる。

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コメは優れた栄養素を持った固まりだから、主食だけにとどまらない

糠はビタミン豊富な漬け物やコメ油などに利用され、ワラも飼料や生産道具に活用される。コメの周りには納豆菌や麹菌など多くの微生物がいて、こうした有用菌によって優れた食文化を築いてきた。麹菌はカビの一種で、生の穀類には繁殖しないが、ご飯のように炭水化物を多く含んだ穀類や、茹でた大豆のようなタンパク質に富んだ食品によく繁殖する。麹カビは日本土着の菌で、ラテン語の学実名を和訳すると「コメのカビ」という意味になるという。麹カビはうまみ・甘み・風味をつくるので、日本人は古くから麹を利用して優れた発酵食品を作ってきた。味噌・醤油・酢・漬け物のうまさは、この麹の持つ力によるものだ。

日本酒の成分は、ワインの400種に対し700種といわれ、日本酒には多くの味わいが隠されている。麹は日本人の食生活に深く根を下ろしている伝統的発酵食品の基本で、コメ・豆・魚などの発酵を利用して保存性を高め栄養価も上げてきた。近年は麹菌によるがん抑制作用も研究されていることから、麹菌の伝統的な日本の食文化を見直したい。

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アミロースは身体の「掃除役」、ご飯は現代人にピッタリ

コメの主成分は炭水化物(デンプン)であり、玄米には73%、白米には76%含まれている。そしてタンパク質が6〜11%、脂肪が3%。このほかリン・カリウム・マグネシウム等の無機質、ビタミンB1・B2・ナイアシン等のビタミンと水分で構成されている。

主成分のデンプンはアミロースとアミロペクチンからなり、うるち米は15〜35%のアミロースと65〜85%のアミロペクチンから構成される。もち米はほとんどがアミロペクチンからなっている。コメの味は、アミロースとタンパク含量の低い方が良いとされている。アミロースには最近の研究で食物繊維と同じく消化に抵抗性を示す性質があることが分かっている。パンのように粉にして加工したものは当然、消化・吸収が良くなるが、ご飯は粒をそのまま炊いて食べているため腹持ちが良く、適度のアミロースが身体の「掃除役」になる。栄養過剰の現代社会にはピッタリの食品だ。

📊 日本の品種:アミロース15〜23% / タンパク質5.5〜8.5%程度
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良質なタンパク質を多く含む7分搗きが摂取に効果

玄米には豊富な栄養素が含まれているが、最も外側にある皮質部と胚(芽)には繊維が多く、消化液をじゃまするほか、この繊維が腸を刺激して早く排出されてしまうため、消化時間が短くなって結果的に消化が悪くなる。このため100%白米としないで70%程度に精米した7分搗きにすると消化が良くなり、コメの有効成分を効果的に摂取することができる。

コメのタンパクは、小麦に比べて質が非常に高く、穀類の中では最も高い栄養価値を持つことが示されている。その栄養価は卵の100に対して70で、小麦は48にすぎない。とくに大豆との相性が良く、ご飯とみそ汁は理にかなった組み合わせで、大豆を同時に摂ることによってコメに少ないアミノ酸のリジンなどを補うことができる。

🥚 栄養価の比較:卵100 → お米70 → 小麦48
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バランス良い必要栄養素の中心食材

人間の身体は「科学技術ではとても作れない精密化学工場」といわれる。食べた食物は胃で酵素などの助けを借りて分解・吸収され、肝臓をはじめとする体内の各所に送られる。一つの食品ですべて必要な要素を理想通りに含んだ完全食品はなく、そのためさまざまな食物を食べることによって必要な栄養素を摂取する必要がある。

コメはかって、外国からの小麦を売らんがための悪いうわさが流されたりしたが、これはコメ自体が悪いわけではなく、食品の組み合わせなど食べる人たちの考え違いが原因だ。コメは日本人の身体に合った優秀な食品であり、必要な栄養素をいろいろな食物からバランス良く摂る上で中心になる食材といえる。栄養過多の現在にあっては、むしろ米飯の量を増やした方が身体によいだろう。

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炊飯前の十分な浸漬で粘性多糖類などを生成

コメの味は大変淡泊で無味に近い。しかも淡い味だからこそ、味の濃いおかずに良く合う。そして淡泊が故に毎日食べても飽きがこない。コメのうまみは、炊飯によってタンパクが分解され遊離アミノ酸が増えるとともに、コメに存在する天然のアミラーゼがデンプンを分解し糖が生成され、こうしたうまみ成分が統合してもたらされる。

炊く前に行う浸水の段階で上質の甘味をもつオリゴ糖や粘性多糖類が生成されるために、十分浸水することで食味の向上が図れる。さらに浸漬中には、血流を良くし中性脂肪を抑え、痴ほう予防効果があるといわれるギャバも形成される。美味しいご飯を堪能するためだけでなく、栄養効果を高めるためにもコメの浸水時間が必要になる。

⏱️ 美味しく炊くには2時間程度の浸漬が秘訣
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食欲をそそるご飯の香りは鮮度のあかし

コメの香りは無臭に近く、その香りの特徴を的確に表現するのは難しい。確かに新米には、食欲をそそるご飯の香りが漂う。古米を食べた時は、古米臭はなくとも何か粉っぽいひねた香りがするから、古米を食べた時にあらためて新米の良さを感じる人は多いと思う。

コメに含まれる香気成分はアルコール・アルデヒド・ケトン・酸など100種類の揮発性成分が複合したもので、この成分はコメの表層と中心では異なっており、米粒外層部に多い揮発成分が、ご飯特有の香りを出すもとなっている。コメの香り成分は時とともに変化し、リノール酸などの不飽和脂肪酸が分解して、やがて新米の香りは消え古米特有の鼻を突く臭いがするようになる。つまり、新米の香りに代表されるご飯の臭いは鮮度のあかしといえる。

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複数の要因絡む食味、実食の積み重ね大切

米の食味は香り・甘さ・粘りや硬軟・粒の大小、そして炊き方などが微妙に絡み合うが、コメの持つ成分も評価を左右している。コメの成分は水分15%、糖質・繊維74%、タンパク・チッ素化合物7%、脂質2%、灰分約1%に大別される。

タンパク質中で20%程度しか占めないプロラミンが食味を低下させる。一方、グルタミン酸などの遊離アミノ酸が多いと食味を良くする。カリウムよりマグネシウム比率の高いコメの方が食味は良い。このように、コメの成分が食味に与える影響には多くの要素が絡んでいる。コメは毎年、登熟度が異なるから食味評価も毎年違っても当然ともいえる。実食の積み重ねがなによりも重要だ。

💧 水分は16%位の方が食味は良いが、保管は14.5℃以下の方が良い
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洗米は日本の食文化の原点

世界のコメはインデカ米の食文化中心だが、日本ではジャポニカ米という名が表すように、短粒種のしかも炊飯という独特の食文化を形成している。そして日本では、ゴミを除いたり糠臭を防ぎ、ジャポニカ米の淡い香りと味を引き立たせるために洗米する。しかし世界ではコメを煮たり蒸したり炒めたりして食べるので洗米をしないのが普通だ。したがって洗米は、日本固有のものといえる。

近年、この文化も食の簡便化によって研ぎ器や電気ブラシによる無水米研ぎ器・各種の無洗米が登場して、洗米を省く風潮がある。しかし洗米には、ただ洗うという行為だけではない多くの意味と文化が隠されている。食の源流であることを忘れてはならないだろう。

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洗米後の濁りはうま味のあかし

玄米の一番外側の果皮は、表皮・中果皮・横細胞層・管細胞層そして種皮に続く。この果皮部分がコメ糠の35〜40%を占める。種皮の下には糊粉層・亜糊粉層と続き、この部分が米糠では60〜65%になる。白米表層には、うまみの素となるしょ糖や粘性多糖類が多く、グルタミン酸などのアミノ酸も多く含まれている。

このため、糊粉層を削りすぎると白度は上昇するが、貴重なうまみ成分もはぎ取ってしまうことになる。搗精はせいぜい90%くらいまでとどめるのが無難といえる。通常の洗米でも淡い濁りは旨みの証しだから、初回の濃い濁りを捨てれば、残りの濁りはむしろ残した方がよいといえる。

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コメはスーパー食品!有用成分含むコメ糠

コメ糠は価格が安い上、洗米によって出る糠も評判が悪くなるまで産業廃棄物のような扱いを受けている。しかし、最近の研究でコメ糠には、免疫力を高めがんを防ぐ驚異の抗酸化成分が含まれていることが判明。食品だけでなく、工業製品にも有用な無限の資源だと見直され始めている。

この有効成分はフィチン酸と呼ばれ、コメ糠にはとくに多く含まれており、むかしから抗酸化作用が知られていた。最近の研究では、フィチン酸(IP-6とも呼ばれる)の強力な抗酸化力が抗がん作用を発揮し、血中コレステロールや中性脂肪を低下させて血液をサラサラにし、結石の予防効果もあることが分かってきた。コメ糠にはさらにイノシトールやフェルラ酸、γ-オリザノールやビタミンEでもあるトコトリエノールなどが豊富に含まれている。「コメは捨てるところのないスーパー食品」として見直したい。

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食味の良しあしも炊飯の腕次第

コメを美味しく食べるには、上手なアルファ化が欠かせない。炊飯前のコメの水分は15%程度にすぎない。炊飯すると、水分は65%位まで上昇する。だからご飯は半分以上が水分になり、このアルファ化に必要な水分を確保することが重要だ。このため、美味しいご飯を食べるには、2時間くらい浸漬することが秘訣になる。

コメから放出された炊飯液は、加熱が最終段階に入っていくと、濃縮されてコメの表面に繰り返しコーティングされてご飯の表層を形づくっていく。この糊化液層が厚く、滑らかにコーティングされたコメほど、ご飯にツヤが出て美味しいとされる。白米は米質変化が大きいから、常に米質を判断し、洗い方・水加減を調整し、炊き方を判断する最後の腕が重要になる。

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白米表層の傷など形態も炊飯には重要な要素

たとえ同じコメでも、実際に炊飯してみると一合より三合炊いた方が美味しい。また、3合釜で3合目いっぱい炊くより、5合釜で3合炊いた方が美味しい。こうした炊飯による食味変化の妙は、炊飯によってご飯の内に形成される空洞の良しあしが関係しているに違いない。

近年では電気炊飯器に加圧型や105度炊きなどが登場し、15分の早炊きが出来る商品もある。しかしこうした炊飯方法は「ご飯の生理」を無視した炊き方で、食べられても、ご飯のもつ食味を100%引き出しているかは疑わしい。コメは白米表面の搗精状況によって水の扱い方が異なり、表面にある程度の微細な傷・損傷がある方がデンプンの糊化が良くなりふっくらと炊きあがる。白米表層の形態を把握することも重要な要素だ。

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コメのアルファ化促す浸漬時間は十分確保を

ご飯を炊く際の洗米と浸漬時間の有無は、食味を向上させる上で大きな意味を持っている。水でコメを洗う行為は付着したヌカやゴミを除去するだけでなく、雑菌を洗い流す上では最も有効な手段だ。さらに、水で洗うことによって生ずるコメ表層の凸凹が水の浸透を促し、デンプンのおねばが表層に付着するのを促進してご飯をふっくら炊きあげるのに役立っている。

浸漬はコメのアルファ化に不可欠の作業であり、浸漬によってアミノ酸が増えうまみと栄養素が増加する。夏でも最低1時間、欲をいえば2時間の浸漬を確保すべきだ。また、14時間の浸漬でも食味を落とすことはない。栄養価を高めるためにも浸漬は、朝食の場合、前日の夜にセットしておく仕込みのスタイルが理想といえよう。

⏱️ 推奨浸漬時間:夏は最低1時間・欲をいえば2時間以上(冬は更に長め)
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搗精起源は仁徳天皇頃、元禄時代に白米食普及

搗精の歴史は古く、公には西暦452年、仁徳天皇の15年頃に春米部を置いて搗精が始まったと伝えられる。730年頃に年貢米は精米で納米したという記述があり、当時、搗精米は「春白米」といった。精米といっても臼・杵しかないから、現代の半搗き米程度で、搗き込んでもせいぜい7分搗きだったと思われる。

白米食が増えたのは、それから約1,000年たった江戸時代の最盛期・花の元禄時代で、流行は江戸から各地に伝わり、同時に脚気も広がった。そのため脚気は、江戸の病気「江戸患い」と呼ばれた。白米があまりにもおいしかったので、ご飯だけを食べ過ぎて栄養が片寄り脚気が増えた原因とされる。これもコメが悪いのではなく、偏った食生活に原因があるのは言うまでもない。

📜 搗精の始まり:西暦452年(仁徳天皇の頃)/ 白米食の普及:元禄時代
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隠れ良食味米「産地」と「優良」産地の違い

コメは外観・香り・味・粘り・硬さなどで評価され、外観が良く粘りがあって香りや甘みがあるのがうまいとされる。しかしコメは、本来が無味無臭に近い。粘りはジャポニカ米の大きな特徴で、うまさの基準とも言える。その粘りは、コシヒカリであっても地域によって粘りがちがう。

全国のコメを食べ比べてみると、各県には必ず食味が優れている場所がある。こうした全国の隠れ良食味米は、そのうまさと少量が故に他県に出ることもなく、地元で消費されてしまう。たとえば埼玉コシヒカリは、生育と気候がドンピシャリと当たれば、食味は関東でもトップクラスを示す。まさに関東の隠れ銘柄米といえる存在になる。一方、優良産地のコメは、ある程度のレベルで安定的に生産されるから、他県にも出荷され産地銘柄が知れわたる。コメの味は産地銘柄だけで語れない。これからのコメは粘り・硬さ・味の度合いなど、うまさをアピールすることが大切になる。

お米についての豆知識は奥が深く、まだまだ研究が続けられています。
毎日食べるお米のことを、もっと深く知ることで
食への感謝と楽しみが広がります。